お彼岸とは?
「彼岸」は仏教の用語で、この世の此岸(しがん)に対して、あの世を彼岸と言います。此岸と彼岸は「生死」と「涅槃」の世界、「迷い」と「悟り」の世界、「娑婆」と「浄土」、と言い換えることもできるでしょう。此岸と彼岸の間に河(迷いの)があるとされ、この迷いの河を渡って仏の浄土へ到ることを「到彼岸(とうひがん)」といいます。これがいつのまにか「お彼岸」となりました。もとはサンスクリット語の「パーラミター」で中国で「波羅蜜多」「波羅蜜」と音写され、「到彼岸」「度」「渡」と訳されます。お彼岸は、この世にいる家族がお墓に手を合わせ、あの世の近親者に心を通わせる大切な行事なのですです。よく「暑さ寒さも彼岸まで」と言います。これは、農耕生活にとって重要な季節の変わり目に「此岸・彼岸」を重ね合わせ、暮らしと同時に心のターニング・ポイントとして、生きる原点を見直したのです。お彼岸は、農耕民族であり、四季のはっきりした国に住み、厚い仏教信仰と祖先を尊ぶ日本人の知恵が生んだ行事なのです。お彼岸の春分・秋分の日は祝日にになっており、法律でも「先祖をうやまい、亡き人をしのぶ日」と定めています。お彼岸のお墓参りには、これといった作法はありません。仏壇をきれいにして、お線香、お灯明、供花と彼岸だんごやおはぎをあげて、ご供養ください。心からご先祖様をうやまう気持ちを表すために、一家そろってお墓参りをする国民的な家庭行事が、本当のお彼岸なのです。